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英語で三国志は現在第六十六課上第三回目の訪問の語句解説作成中ですが、
劉備たちを外に待たせて昼寝中の孔明の吟じた詩は小川環樹訳「完訳三国志」(岩波文庫)では
大夢、誰か先ず覚らむ
平生、われ自ら知る
草堂に春睡足りて
窓外に日は遅遅たり
なんですが
C.H.Brewitt Taylor訳では
Can any know what fate is his?
わが使命だれぞ知る。
Yet have I felt throughout my life
わが胸に終生しまい続けたその志
The day would come at last to quit
だが、雌伏のときはようやく終わる
The calm retreat for toil and strife.
苦渋と争いの絶えぬ俗世からの逃避の日々は
と後半2行は明らかに違っています。英訳作成のもととした
タネ本が小川環樹氏の使っていたものと違うのではと思います。
つまり直接的な表現とぼかし表現の詩と2通りの異本が存在するのでは
という疑いを持ちます。
この孔明の詩に関してはまだまだ異説、異なる表現があるのでしょうか。
ご教授いただけるとありがたいです。
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