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▼ペテン師さん:
どうも、真壁です。
このスレッドの主旨から外れてしまいそうで恐縮ですが、せっかく
お返事を頂いたので、そのあたりについて、私の見解を書かせていただこう
と思います。しかし、私は「小説・ゲームにしたらどうなるか?」という
観点から『三国志』を読んでおり、話として面白い方を採用したり、分析に
厳密さ・綿密さを欠く傾向がありますので、話半分以下に聞いて頂ければ
ありがたいです。私は、肝心の『三国志集解』すら読んでいないので、
その辺も、差し引いて読んで頂ければと。
>張飛の曹豹を殺した話ですか「英雄記」の記述ですね。
>ペテンから見てこの記述はあてにはならないのではないかとおもいます。
>というのもこの記事は呂布伝のところに記載されている記事ですが
>もうひとつ「英雄記」の記事として先主伝に
>張飛に殺されることなく呂布を招きいれたという記事があります。
>両方とも同じ作者でありながら二つも違う記事があります。
ということですが、『英雄記』の記述自体の真偽はわかりませんが、
『英雄記』のこの二つの記事は、丹念に読めば矛盾していないと思われます。
記述を時系列になおせば、以下のようになるかと。
1. 張飛が曹豹を殺そうとする
2. 曹豹が、呂布を招き寄せる
3. 呂布が、カヒの西四十里の地点に到達
この間、張飛が曹豹を殺す
4. 許耽が、章誑を送り、呂布を招く
5. 呂布、カヒ入城
6. 張飛敗走
これならば、先主伝本伝とも、矛盾しません。
>張飛に殺されたり、殺されかけたのならこの当時劉備の妻子が曹豹の下に
>居たことから真っ先に標的にされても良いものと思いますがされていませんし
>張飛自身生き残ってます。
>敵討ちと言うのなら真っ先に狙われたりすると思いますがしていません。
こちらについてですが、
私は、この張飛と曹豹の争いが、単なる派閥抗争のいきすぎではないかと
思っています。すなわち、張飛ら劉備の子飼いと、曹豹ら元陶謙子飼いに
よる派閥争い。なので、曹豹が殺され(かけ)たことで、カヒ城が混乱した
にせよ、だからといって主君劉備の妻子に危害という発想は、許耽らの元
陶謙子飼いにもなかったのではないかと思うのです。もちろん、政治的な
意味あいからも、その時に劉備の妻子に危害を加えるのは得策ではなかった
とも言え、張飛が曹豹を殺したとしても、劉備の妻子が危害を加えられた
可能性は低いと思われます。
秦宜録については、おっしゃられるように、殺されても仕方がない状況
だったかと思います。ただ、そこに至るまでの経緯が、粗暴な張飛像を
裏切らないように私には感じられたのです。
ということで、いかがだったでしょうか?
曹豹の裏切りの一件は、突っ込んで考えれば、かなり興味深い
テーマを内包する事件かと思います。ただ、今回のスレッドの
主旨からかけ離れてしまいそうなので、このたびはこのへんで。
御意見、御感想、御指摘等を賜れれば幸いです。
ジョージ真壁
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